お風呂にダイエット効果は無い?「間接的に」ダイエットに繋がるお風呂の2つの効果。
お風呂に長く使っていると、ダラダラを汗をかくので、何だかダイエット効果がありそうですよね?
実際のところ、お風呂で汗をかいているとき、どれくらいエネルギー消耗があるのでしょうか?
エネルギー消耗の度合いを図るMETs(メッツ)という単位があります。
メッツとは、
「運動強度の単位で、安静時を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したもの」
です。
つまり、メッツの数字が高ければ高いほど、エネルギー消費しているということですね。
メッツに関しては国立健康・栄養研究所という機関がまとめてくれた表がありますので、こちらをご参照ください。
https://www.nibiohn.go.jp/files/2011mets.pdf/
(かなり様々なシチュエーションがデータになっているので、眺めているとなかなか面白いです。何故かやたら"狩り"のデータが細かく分析されていたり・・)
お風呂が直接的にダイエットに繋がるわけでは無い。
お風呂に入るときのメッツの値は、1.3です。
ちなみに安静時が1、散歩が3.5なので、
お風呂は散歩と比べてもエネルギー消費はかなり少なく、むしろ安静時とほとんど変わらない、という結果になっています。
つまり、お風呂に入ってもあまりエネルギーは消費するわけでは無いので、ダイエットに直接繋がるわけでは無い、というのが結論になります。
お風呂でかく汗は身体が温まるからかくのあって、運動時の様に脂肪を燃焼しているわけでは無いのです。
お風呂が間接的に、ダイエットに効果をもたらす2つの理由。
では、お風呂はダイエットには全く効果がないの?
と思うかもしれませんが、決してそういうわけでもありません。
お風呂に入ることで直接ダイエットに繋がらなくても、
「間接的」には、ダイエットにつながる効果あるので、その理由に注目してみましょう。
1つは食欲を抑える効果。
お湯に浸かると体が温まり、皮膚表面に血液が循環します。
胃や腸にあった血液が、身体の表面に分散されることになるので、
結果的に胃や腸のはたらきが抑制されて、食欲を抑える効果があるのです。
ついつい食べ過ぎてしまうという方は、
一旦お風呂に入ることで胃や腸をリラックスさせ、食欲を落ち着かせてみるのも良いでしょう。
2つ目は、「高血糖を防ぐ効果がある」こと。
食後に血糖値が高くなりすぎると脂肪となって身体に蓄積しやすくなり、それが太る原因になります。
食後の入浴には高血糖になることを防ぐ効果があるということは研究結果で報告されており、
その為、食後のお風呂で高血糖を防ぐことで、間接的にダイエット効果につながると考えられます。
以上の2つの点で、間接的にお風呂がダイエットに繋がると言えるわけです。
いずれにしてもあくまで食事面を間接的にサポートする効果なので、
お風呂に入ることが直接ダイエットに繋がるわけでは無いので、過度な期待は禁物ですね。
それと、お風呂から出ると体重が数グラム減ることがありますが、
それは汗が出て脱水になった為なので、逆に要注意です!
脱水を防ぐためにも、お風呂の前後にはしっかりと水分補給をしましょう。
参考図書:最高の入浴法 お風呂研究20年、3万人を調査した医者が考案 /大和書房/早坂信哉